「トラベラー(HJ)」世界の命の値段

螺旋人リアリズム ポケット画集

螺旋人リアリズム ポケット画集

先日発売されたこの本を読んでたら気分がすっかりテーブルトークRPGになってしまったので、実家から回収した「トラベラー(HJ)」のルールブックを読んでおりました。

「トラベラー(HJ)」はスペオペ世界設定のテーブルトークRPGです。日本で発売されたRPGとしては黎明期の作品のひとつでもあります。

さてさて、舞台が宇宙なのでプレイヤーは星々を移動することがままあります。そして、自前の宇宙船を持たないプレイヤーが恒星間を移動するには民間で運営されている宇宙船の搭乗チケットを買います。チケットには「特等」「一等」「二等」の3種類があり、それぞれ10000クレジット、8000クレジット、1000クレジットです。ゲーム発売当時の感覚では1クレジット=1ドルくらいの貨幣価値でしょうか。

移動するだけなら「二等」チケット安いね!これだよ、これと現実世界で飛行機のエコノミークラスの座席を予約するような気軽さで「二等」を選ぶとたいへんなことになります。

「二等」チケットでの移動は冷凍睡眠状態での移動になります。乗客というよりは冷凍マグロみたいな扱いです。冷凍マグロであっても目的地に無事到着できるのならいいのですが、冷凍睡眠状態からの蘇生にはダイスロールが必要です。2Dで5以上が必要です。1/6の確率で蘇生に失敗して死にます。もちろん死んでもなんの保証もありません。

「一等」と「二等」の差額に蘇生失敗率で割った値が彼の世界での命の値段です。42000クレジット。貧富の差の激しい世界だとこんなものなのか。これを高いとみるべきか安いとみるべきか。